2014年1月25日土曜日

尾道を訪ねて(6)達人との出逢い

 浄土寺の門前で休んでいて「柔能制剛弱能制強」と書かれた石碑が目に入りました。学生時代に少しだけ柔道をかじったことがある私にとって気になる言葉です。調べてみると、この言葉は中国の兵法書「三略」にあり、この碑文は頼山陽の筆だそうです。これは新影流の剣豪「佐野勘十郎義忠」の記念碑です。文政8年(1825年)に建てられています。この碑文を二匹の獅子が支えています。この碑文と獅子の石碑は一つの石から彫りだされているそうです。尾道石工の技術の高さを示しています。浄土寺から少し西方向に歩いていくと、柔道着姿の銅像が立っています。富田常雄の長編小説「姿三四郎」のモデルといわれている西郷四郎の像です。大正9年(1920年)に病気療養のために尾道に来られ大正12年(1923年)57才で亡くなっています。因みに西郷四郎の師で柔道の創始者の嘉納治五郎の言葉は「柔能制剛剛能断柔」だそうです。尾道は剣道と柔道の達人と縁のある土地なんですね。
新影流の剣豪佐野勘十郎義忠の記念碑(文政8年)(碑文は頼山陽碑文と狛犬は一つの石から彫りだされている。)

「姿三四郎」のモデルといわれる西郷四郎の銅像(西郷四郎は病気療養のため尾道に滞在したという。)

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