2018年7月24日火曜日

佐渡を訪ねて(3)幸丸展示館から加茂湖畔へ

 小木港前には海運資料館と幸丸(さいわいまる)展示館がありました。幸丸展示館前には、御影石(花崗岩)が置いてあります。これは案内板によると明治初年に五稜郭の台場築造用に瀬戸内海から搬送中小木港外で遭難し沈んでいた石を小木町が払い下げを受け、小木港の荷上場をつくる外壁に利用されていたものを、港湾整備のため不要になったためこの場所に野外展示されているようです。瀬戸内海の石は江戸時代中頃から西回り回船が関西からの帰り荷に船を安定させるため船底に瀬戸内海の重い石を積んで持ち帰ったようです。その御影石は神社の鳥居や基礎石、船つなぎ石などに利用されていて、関西方面と佐渡との流通の歴史がうかがえる歴史的資料となっています。意外なところで瀬戸内海の石と出合えてうれしくなりました。展示館には木造の和船が展示してありました。この船は昭和15年に建造され昭和36年まで現役で運航していた和船と洋風帆船の長所を取り入れた木造船で寺泊港と小木港を結び小木港から竹、木炭、薪、干物、海藻類を寺泊港から清涼飲料水など日常雑貨やセメント瓦を運んでいたようです。これからかも加茂湖畔に建つホテルに向かいます。途中弁天岩(ゴジラ岩)や倉谷の大わらじを車窓から見ることができました。大わらじは司馬遼太郎の街道をゆく10「羽州街道、佐渡のみち」で集落の入り口に掛けておくと悪いものが怖がって入ってこないための道切りと紹介されていたので、ぜひ見たかったのですが、走っているバスの窓から一瞬見えたので慌ててシャッターを切りました。なんとか写っていました。


幸丸(さいわいまる)展示館

幸丸展示館前庭にはたくさんの御影石が置いて(展示して)ある

幸丸前部(昭和36年まで使用されていた木造の和船)

幸丸船尾(小木から竹、木炭、薪を寺泊から日常雑貨を運んでいた)


弁天岩(ゴジラ岩)

倉谷の大わらじ(道切り)

0 件のコメント:

コメントを投稿