2014年2月27日木曜日

安芸高田市吉田を訪ねて(5) 高林坊銅鐘

 吉田の商店街の一角に高林坊という古刹があります。この寺には南北朝時代に作られた広島県の重要文化財に指定されている銅鐘があります。お寺の方のお許しを得て、鐘楼門の二階に上がり、銅鐘を見せていただきました。比較的小振りな銅鐘ですが、池の間に銘があり、鎌倉時代から室町時代にかけて活躍した丹治鋳物師の姓が見られます。竜頭は双頭の竜が笠形から出た棒を噛み、上に宝珠が乗っています。芸藩通志に甲立の石室寺にあったものを、石室寺荒廃後宍戸氏の所有となり、陣鐘として利用していたものを、当寺に寄進したものと書いてあるそうです。
高林坊鐘楼門

高林坊銅鐘(県重要文化財)建武2年(1335年)鋳造

竜頭(たてがみの端がそろって上方にたなびき、上唇は短く突き出して笠形から出た棒を噛んでいる。)

鐘の駒の爪部

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